2009年8月22日土曜日

ロータス

こんばんは
昨日、東京都美術館で開催中のトリノ・エジプト展に行ってきました。これから行かれる方のワクワク感を半減させてはいけませんので詳細は書きませんが、古代エジプトの世界観がとても楽しめます!ということで、今日は古代エジプト展で見つけたロータスに注目したいと思います。
壁画などで、捧げものにするのでしょうか、男性がロータスの花やパピルスを抱えている図を写真でみたことがあります。そしてこのエジプト展でもロータス文様の容器やロータスを持つ男性の座像、女性の耳飾に描かれるなど、ロータスは古代エジプトで再生と復活の象徴として登場していました。英名のロータスは日本で言うところの蓮をさし、ウォーターリリーが睡蓮だよなーと思いながら、でも睡蓮がエジプトの国花だよなー、行ったことないけどナイルの河畔にたくさん咲いているらしいのは睡蓮だよなー、と思いちょっと調べてみることに。するとエジプト学ではロータスはエジプト原産の熱帯睡蓮を指す事と判明。エジプト・ロータスは神聖な蓮を意味する睡蓮とのこと。ちょっとややっこしいですが、よく分かりました!!その中でも特に青の睡蓮は日の出と共に花が開き、日没と共に花を閉じる規則性から太陽を連れて来る花と考えられていたそうです。花は昔から人と神と死の世界とに結びつけられてきましたが、古代エジプト人にとってその花は睡蓮だったんですね。確かに青い睡蓮はその色自体で神秘的ですが、その上、沼や池の水面に汚れることない透明感を持って咲いているのですから、かなりスペシャルに感じます。私が勤めていた花屋でも、夏には青の睡蓮を仕入れることがありますが、(あ、白やピンクもそうですが)もちろんその日はその子がお店の主役です。古代エジプト人が睡蓮に見出した意味とは違っても、それでも感性に訴えてくる美しさがあることには違いなく、そんな花が古代エジプトから今も咲き続けていることを嬉しく感じるエジプト展でした。

0 件のコメント:

コメントを投稿